Researchers

Related Work in IPLAB
(In Japanese)

口の動きを利用したマスク型インタフェースによるハンズフリーな入力手法

本研究では満員電車内のような手が使えない状況におけるモバイル端末への新たな入力手法としてマスク型インタフェースによる入力手法を提案する.既存のハンズフリーな入力手法,例えば音声入力では周囲の雑音の影響や公共の場における使用に対する抵抗などの問題があった.本手法はマスク型インタフェースによりモバイル端末の入力を行なうため,ハンズフリーで使用することができ,口の動きを周囲に知られることなく,また発声する必要がないため,公共の場における使用が可能である.また,デバイスに使用するマスク・導電糸は安価なため使い捨てのインタフェースとして手軽に使えることも利点となりうる.本研究では,マスク内に静電容量方式の格子状のセンサを取り付けることでマスク型インタフェースを実装した.実装したマスク型インタフェースを用いて口の形状を識別する実験を行なったところ,3種類の識別は高精度で行なうことができたが,4種類の識別は精度が極端に下がってしまった.しかし,この原因は口の形状の特徴量が似ていたためであることから,口の形状によってはこれ以上の識別ができることが示唆された.今後は,今回の実験での口の形状以外の口の形状についての実験を行ない正しい識別が行なえるかを調査する.そのほかにも,口の形状の識別の精度の向上および識別数の増加を行なう予定である.